かっこんとう。 【葛根湯(かっこんとう)のキホン的なコトの解説】

ツムラ漢方葛根湯エキス顆粒A(カッコントウ) : 一般用漢方製剤・一般用医薬品

かっこんとう

日本東洋医学会認定漢方専門医・日本内科学会認定総合内科専門医。 医学博士。 1991年、大阪大学医学部卒。 慶應義塾大学病院漢方クリニック医長、証クリニック吉祥寺院長などを経て、2017年、入江漢方内科クリ... 妊娠中に風邪を引くと、まず「葛根湯」を思い浮かべる人は多いかもしれませんね。 葛根湯は妊娠中の風邪のときに病院から処方されることが多い漢方薬としてよく知られています。 しかし、風邪になったからといって、どんな症状にも効くわけでもありません。 そこで今回は、妊婦さんも葛根湯を飲めるのか、妊娠初期に飲んでいいのか、効果や注意点を含めまとめました。 そもそも葛根湯とは?どんな効果があるの? 葛根湯は、風邪の引きはじめの段階に効果的な漢方薬で、発汗作用や発散作用(痛み・熱・腫れなどを発散する作用)があるとされています。 風邪で葛根湯を服用する場合、体の内部にウイルスが入りきる前に体温を上げることでウイルスを弱らせ、ウイルスが弱ると今度は発汗を促して体温を下げてくれるという作用が期待できます。 葛根湯のこういった効果から、すでに風邪が悪化していたり、発熱して汗をかいたりしている状態のときは、飲んでも効き目が実感できないこともあり、さらには逆効果となることも。 喉からくるタイプの風邪とも相性は良くありません。 また、漢方薬は個人の体質によって合う・合わないがあります。 葛根湯の場合、普段から体温が高くてよく汗をかく人、胃腸が弱い人、体力がない人にはあまり効果的ではないといわれています。 葛根湯に含まれる主な生薬 ・葛根(かっこん) ・麻黄(まおう) ・桂皮(けいひ) ・芍薬(しゃくやく) ・甘草(かんぞう) ・大棗(たいそう) ・生姜(しょうきょう) 妊婦は葛根湯を飲める?妊娠初期に飲んでいいの? 葛根湯は、一般的に病院で処方される薬に比べて、妊婦の体に影響があるとされる成分が少ないことから、妊娠中や授乳中の風邪のときに処方されることがありますが、「妊娠中の風邪=葛根湯」ではありません。 基本的には、病院に行ったときに医師の判断で、妊婦さんの体力・妊娠の経過・胎児の様子をみたうえで処方されます。 確かに妊娠中の風邪に葛根湯が処方される人もいるため、「妊娠中でも安心」という話が広まったのではないかと考えられます。 漢方薬を製造・販売しているツムラも、葛根湯を妊娠中に服用するときは医師や薬剤師、登録販売者に相談をするようにと注意書きをしています。 また、強制的に発熱・発汗してウイルスを撃退するという作用があるため、妊娠初期の体調が不安定な時期は避けたほうがいい体質の人もいます。 自己判断で市販薬を買って飲むことはあまりおすすめできません。 関連記事 妊婦の葛根湯の効果的な飲み方は? 葛根湯を飲んでも良い・飲んだ方が良いと医師から処方されたときは、食前もしくは食間など、比較的空腹の状態で飲むのが効果的です。 胃に食べものがたくさん入っている状態だと、成分がうまく吸収されないことが理由です。 飲むときは、冷たい水ではなく人肌以上の温かさの白湯に顆粒を溶かして飲むと、成分が効率よく吸収されるといわれています。 液体タイプのものはそのまま飲み、飲んだあとに白湯で体を温めてあげると良いですね。 妊娠中に葛根湯を飲むときの注意点は? 葛根湯を妊娠中に飲むときに注意したいのは、長期間飲み続けることです。 いくら妊婦さんへの影響が少ないからとはいえ、飲み過ぎは体に悪影響を与えてしまいます。 妊娠中は特に注意し、決められた用法・用量を守ってくださいね。 また、葛根湯とひとことでいっても、メーカーによって微妙に配合成分が異なります。 病院で処方されるものは、妊婦さんの体のことを考えた成分のものを選んで処方してくれます。 市販されているものでも、なんでも良いというわけではありません。 状況によっては病院でも葛根湯以外の薬が処方されることも珍しくありません。 妊娠中の風邪は、決して自己判断で薬を購入せず、必ず病院で妊娠や風邪の症状を診てもらい、個々に適切な風邪薬を処方してもらいましょう。 何回か飲んでも症状が変わらない場合は、無理せずにかかりつけのお医者さんに相談しましょう。 関連記事 妊婦が葛根湯を飲むときは、まず医師の診断を 妊娠中は、普段と体の状態が異なり、自分でも予想できない反応が体に現れることがあります。 「いつもの風邪だから大丈夫」「いつも飲んでる薬だから平気」と、自己判断しないようにしましょう。 まずは、妊婦健診に通っている産科・クリニックなどに相談し、内科などの別の病院にかかるときは必ず妊婦であることを伝えましょう。 妊娠中に風邪薬を飲むのは、胎児への影響がないのか、母体に副作用が出ないかなど、心配なことも多いと思います。 病院に行ける状態ではない場合は、かかりつけの医師に相談できるまで、しっかりと温かくして水分補給をしましょう。 できるだけ旦那さんや家族にサポートをしてもらいながら、ゆっくりと休を休ませてくださいね。

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葛根湯

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では、"風邪のひきはじめ"とはいつのことを言うのだろう?たとえば、「今日風邪をひいたようだ」という方の場合、3日前は風邪のひきはじめとは言わないのだろうか? 『風邪のひきはじめに飲む葛根湯』が広く知られるようになってきたが、具体的にはどのタイミングでどのように飲むのが効果的なのか。 本講座では実際に葛根湯を配り、その中に含まれる生薬の成分や、効能、香り、飲み方などについて解説。 身近な漢方である「葛根湯」について学んだ。 「午前10時くらいに『風邪をひいたな』と思い、13時ごろにクリニックや薬局に行き、『葛根湯をください』と言った患者さんがいました。 さて、この患者さんに葛根湯を出していいでしょうか?」 冒頭、石毛氏から問いかけられた問題である。 実はこれは、石毛氏が学部長を務める、日本で唯一の漢方薬学科を擁する横浜薬科大学の、昨年度の試験問題なのだという。 「できる子なら、この1問に対して、A4の解答用紙4~5枚の答えを書くくらいの大切な問題です。 さて、皆さんはどう考えますか?」 「葛根湯を出していい」と思った参加者は3名だけ。 ほとんどは「出してはダメ」に挙手した結果を見て、石毛氏は、「ではこの患者さんが風邪をひいたのが3日前だったらどうですか?」と再度出題。 今度も、ほとんどの参加者が「出してはダメ」だと判断した。 「風邪のひきはじめに葛根湯、という言葉がTVで蔓延していますが、あれは非常に困ったものだと(笑)。 『いつ、だれに、どうやって飲ませたらいいか』が決まっているのが漢方薬なんです。 今日はぜひ、そのことを知っていただきたい」 ここで、参加者に葛根湯の見本が配られた。 「葛根湯は、7種類の生薬からでき上がっています。 最初に、紙の上に葛根湯を広げて、7種類に分けてみてください。 シナモンの香りがしませんか?葛根湯は、とても香りのいい漢方薬なんです」 白い紙の上に広げてみると、なるほど、確かに色や形が異なる成分が混ざり合っている。 石毛氏にひとつひとつ解説していただきながら、分類し、セロハンテープで紙の上に留めていく。 ・麻黄(まおう)…緑色で、ストローのような形状。 交感神経を刺激する成分エフェドリンが入っている。 ・桂皮(けいひ)…茶色がかった枝のよう。 シナモン、ニッキのこと。 噛むと甘みと辛みがある。 ・大棗(たいそう)…ナツメの実。 柔らかく、噛むと干しぶどうのような甘みがある。 ・生姜(しょうきょう)…ショウガを干したもの。 辛みが強い。 ・甘草(かんぞう)…黄色く、齧ると甘くなる。 生薬としてよりは、甘味料として使用する場合が多い。 ・芍薬(しゃくやく)…白っぽく、食べるとホクホク。 筋肉の痛みをとる働きがある。 ・ 葛根…葛の根っこ。 黒っぽい。 肩こりを治す。 麻黄と桂皮は、体を温め、発汗させる。 大棗、生姜、甘草は、胃腸を守る。 芍薬と葛根は、筋肉の痛みをとるという、それぞれの働きがある。 つまり、この7つの生薬からなる葛根湯は、「身体をよく温める処方構成になっており、肩こりや筋肉の痛みをとりながら、お腹を守って、食事がとれるようにする」漢方薬だということになる。 では、葛根湯は、具体的にはどんな風邪の症状に効果があるのか。 石毛氏は参加者に、風邪をひいたときにどうなるかを聞いていった。 「熱がある」「鼻水」「頭痛」「咳」「喉の痛み」「悪寒」「肩こり」「のぼせ」「鼻がつまる」「吐き気」「食欲がない」「身体がだるい」…。 次々と挙がる症状を、石毛氏はホワイトボードに書き留めていく。 「さまざまな症状がありますが、まずは大きく「熱あり」「熱なし」の2つに分けて考えます。 熱が出ているとき、人間の身体は、何をしていると思いますか?」 ある参加者が、「免疫を上げている」と答え、石毛氏は感心しながら、「一発で正解を出されてドギマギしました(笑)。 そう、ウイルスをやっつける一次免疫を上げるためには、熱が必要です。 体温が37度~38. 0度くらいになると、免疫は約5倍上がると言われています。 最初の産熱は、とても大事なんですね」 2000年前の漢方に関する書物でも、「葛根湯は、熱を一生懸命つくっているときの症状(悪寒、頭痛、身体痛、発熱等)を呈しているときに使いなさい」と書いてあるそうで、「熱が出そうだな、でもまだ汗は出ていないな、というタイミングで飲むのが葛根湯。 麻黄と桂皮の効果で身体がポカポカ温まってきて、早く熱を上げてウイルスを殺してくれます。 初めから汗が出ている人に飲ませると、汗が出過ぎてしまい、よくありません。 そういう人には、麻黄を除いた桂枝湯(けいしとう)がおすすめ。 お腹を守りながら身体を温め、適度に発汗させる漢方です」 熱が出たからといって、解熱剤の入った総合感冒薬を飲むと、熱は下がるが、ウイルスが死なず、風邪が長引くこともあるので注意だ。 風邪をひいたらまずは身体を休めてほしい。 風邪薬は風邪の症状を緩和する薬であることに注意。 「風邪の時、あまり熱は出ないが、なんとなくだるいのが長く続く、という人にも、漢方は効果的です。 寒気がひどく、のども痛い。 だるくて横になっていたいタイプですね。 こういう人には、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)が効果的です」 現在、日本で保険が適用される漢方が148種類。 風邪のときに処方される薬でも20~30種類ある。 「これだけ種類があると、セルフメディケーションはできない。 漢方のわかるお医者さんや薬剤師さんがいて、適正な薬をもらうことができたらいいと思いませんか?私は、患者さんの症状に合わせて、漢方薬をきちっと出せる専門家を育てるべく、日々学生を教えています」 最後に、「漢方は苦い、と思っている方に、オブラートの正しい使い方をお教えしましょう」と、参加者たちにフィルム状のオブラートと、薬代わりの砂糖、水が入った小さなコップが配られた。 最初に、オブラートを円錐状にして先端を折り、砂糖を入れて、口の部分も舐めて閉じる。 「この包みを、そのまま口の中に入れると。 舌にくっついて、薬が溶け出してきてしまい、不快な思いをします。 これは、ポイッと、コップの中の水に浮かべてください」 「そのまま、水と一緒にぐっと飲んでみてください」 半信半疑で飲んでみると、ゼリー状になったオブラートが、口の中にくっつくことなくスルリと喉を通って行った。 薬代わりに入れた砂糖の味もまったくしない。 目からウロコの飲み方に、会場から驚きの声が上がった。 「オブラートを正しく使えば、お子さんでも漢方薬を飲めるようになります」と石毛氏。 「葛根湯は、身体を温める薬ですので、冷たい水で飲むのではなく、温かいお湯で飲んでください。 少しショウガを入れると、非常によく効きます」 今回は、90分という短い時間で、漢方の奥深い世界のほんの入口を学んだだけであったが、多くの知識を得ることができた。 参加者にとっては、自分の身体と向き合うきっかけにもなったに違いない。

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葛根湯の効果効能とは?正しい飲み方と副作用

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風邪の引き始めに葛根湯。 葛根湯が私たちに馴染みのある漢方になったのは、いつごろからなのでしょうか。 葛根湯の歴史は古く、なんと紀元200年頃に書かれた医書の中ですでに紹介されています。 1800年もの間、葛根湯は風邪の初期症状や肩こりなどを和らげる効果がある薬として、現代まで伝わってきた漢方薬です。 江戸時代には「頭が痛いなら葛根湯」「お腹が痛いなら葛根湯」「付き添って来た人にも葛根湯」と葛根湯しか出さない医者もいたようですが、その是非はともかく、葛根湯は万能な薬として今日まで扱われています。 この記事では、葛根湯がどのような効果や副作用を持つ漢方なのか、成分や飲み方まであわせて紹介します。 「風邪の引き始めに葛根湯を飲む」といわれていることからも、葛根湯は風邪を治す薬ではなく、弱った体のはたらきを手助けする薬と考えるのが良いでしょう。 葛根湯は風邪だけではなく慢性頭痛や肩こりにも効果を現し、首すじや肩、背中まで広がる「コリ」に対してもよく効きます。 発熱発汗作用に優れていることから、葛根湯には体の熱や腫れ、痛みを発散させる効果があります。 身体が温められ血行が良くなると、特に背中から首にかけての筋肉のコリがほぐされていくためです。 なお、葛根湯は多くのメーカーから販売されていて、メーカーによって効果効能が少し異なります。 購入・使用の際は添付文書を確認しましょう。 葛根湯の成分 葛根湯はその名の通り、葛(くず)の根が主成分で、7種の生薬からできています。 生薬 効果 カッコン(葛根) 解熱鎮痛 ケイヒ(シナモン) 風邪、鎮痛鎮痙、解熱鎮痛消炎 タイソウ(なつめ) 風邪、鎮痛鎮痙、健胃消化(けんいしょうか:消化を助け、胃を健やかにする)、止瀉整腸(ししゃせいちょう:下痢を止める) シャクヤク(芍薬) 鎮痛鎮痙、冷え、風邪、皮膚疾患、消炎排膿 マオウ(麻黄) 悪寒、身体疼痛、関節痛、頭痛発熱、発汗、鎮咳、去痰 ショウキョウ(生姜) 風邪、健胃消化、鎮吐、鎮痛 カンゾウ(甘草) 鎮咳、去痰、粘滑、緩和 葛根湯の副作用 病院で処方されるような有効成分が一つの薬ほどではありませんが、漢方薬にも副作用はあるので気をつけましょう。 以下は葛根湯服用時の主な副作用です。 [関係部位:症状] 皮膚:発疹・発赤,かゆみ 消化器:吐き気,食欲不振,胃部不快感 重い副作用はめったに起こりませんが、かゆみ、胃の不快感や食欲不振などの副作用を感じることがあります。 また、動悸や不眠、発汗過多、むくみや手足のだるさ、しびれなどが出ることがあります。 念のため、服用後の体調の変化に注意してください。 そのほか、肝機能障害も報告されています。 もし、ひどい倦怠感、強い吐き気、発熱、皮膚や白目が黄色くなる、といった症状が出た場合、すぐに医師の診察を受けるようしましょう。 副作用など葛根湯についての詳細はこちらをごらんください。 ミナカラおくすり辞典:/ 葛根湯の副作用と間違えやすい症状 葛根湯を飲んで体調の変化を感じた場合、副作用なのかどうか心配になりますよね。 副作用と間違えやすい症状を紹介します。 もし、葛根湯を服用して眠気が出たはその他の薬との併用や、風邪などで体力が落ちていることが眠気の原因だと考えられます。 葛根湯を飲んだ後は温かくして休むようにしましょう。 しかしながら、発汗して体内が水分不足となると血液がドロドロになり、脳への血流が悪くなるため頭痛が起こることは十分考えられます。 ひどくなる場合、風邪の症状が本格化したと考えられます。 体質によっては葛根湯の効果が現れない場合があるため、薬を切り替えるなど、医師に相談してください。 しかしながら、葛根湯が効かない人は、胃腸が弱いことが多くみられます。 葛根湯が体質に合ってない可能性もあるので、効果が気になる場合は医師に相談しましょう。 そのため、葛根湯の服用で生理周期が乱れるとは一概には言えませんが、漢方の効果の感じ方は体質によって大きく左右されます。 風邪の症状が治っても、生理周期の乱れがストレスにつながるのならば、服用しないほうが良いでしょう。 気になる方は医師に相談してみてください。 葛根湯の効果的な飲み方 葛根湯を飲むタイミング 食前に水またはお湯で服用してください。 空腹時に飲むことでしっかりと効果を感じられます。 葛根湯がよく効く人 風邪の症状にはさまざまな種類がありますが、葛根湯は以下のような初期症状に効果を発揮します。 ・ゾクゾクするような寒気 ・粘り気のない水のような鼻水 ・関節や筋肉が痛む このような場合に、葛根湯は効果的です。 しかしながら体質によっては、葛根湯が効きにくい場合もあります。 葛根湯の効果をとくに実感できるのは、 ・普段から体力が人並みにある ・胃腸が丈夫である ・汗が出にくい体質である このようなタイプの人で、内側に熱をためこんでいる傾向があるため、発熱発汗作用のある葛根湯は効きやすいと言えます。 そして自分の持っている体力に葛根湯の作用が合わさって、病気の回復を促します。 もともと胃腸などに不調がある人は、葛根湯を飲んで自然治癒力を引き出そうとしても難しいため、効果を実感しづらい傾向があります。 さいごに 葛根湯を飲んだらしっかりと睡眠を取りましょう。 温かくして水分を摂ることも大切です。 また、葛根湯の副作用を起こさないためにも、用法用量は守りましょう。 体質が葛根湯に効くタイプではないと思う場合は、漢方薬局などで相談してみてください。 葛根湯だけでなく、その他の漢方薬を選ぶ判断材料となるので、今後のためにも良いかもしれません。 葛根湯も薬であることを忘れずに服用するようにしてください。

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